オープンデータ情報ポータル

2014/06/04

リポート

 オープンナレッジ・ファウンデーション・ジャパン(OKFJ)と国際大学GLOCOM社会イノベーションラボは6月3日、東京都港区の日本財団ビルでオープンガバメント・パートナーシップ(OGP)アジア地域会合の報告会を行った。

 OGPは2011年、米国をはじめ英国、ブラジル、インドネシアなど8カ国の政府が創設した枠組みで、政府の透明性向上や行政への市民参加の促進を目指している。現在、すでに64カ国が名を連ねているが、日本はまだ参加していない。

 5月6日・7日にそのアジア地域会合がインドネシアのバリで開催され、日本国内でオープンデータの普及促進に向け活動しているOKFJの川島宏一副理事長が出席した。

 川島氏によれば、多様な議題が話し合われる中でも、特に関心が強いのはオープンデータの話題だという。そしてOGPは政府と市民社会(Civil Society)の協働で課題解決に取り組もうとする姿勢に特徴があり「内容はもちろんだが、政府関係者と市民社会の代表が対等な立場で話し合う『マルチステークホルダー』を前提とした会議の進め方も大いに参考になった」と印象を語った。

 各国のオープンデータ事例についての報告もあった。フィリピン政府のオープンデータポータル「data.gov.ph」は複数の官庁がかかわっているが、その事務局的な機能は民間出身者たちが担っており、サイトを作ることよりそれをどう生かすか、という実践重視の姿勢で効果を挙げているという。

 会合への参加を通じ、OKFJとして得られた成果は「各地のリーダーたちと幅広く交流できたこと」だと川島氏は強調し、その上で次のように考察を述べた。

 「海外と比較すると、日本のオープンデータ運動は、やや経済性に重きを置きすぎているかもしれない。今後は社会性・政治性といった視点も踏まていくべきではないか。また、そろそろ制度改革へ向かうという認識を持つべきだろう。日本の情報公開法はClosed by Default、つまり基本的には公開しないが請求があれば開示する、という発想だ。オープンデータを浸透させるためには、これをOpen by Defaultに変えなければいけない。

 さらに、オープンデータを進めていけば何兆円の経済効果、というマクロな予測ではなく、どのデータをオープンにしたことでどの程度の経済的インパクトがあったのか、というミクロ分析も不可欠だ。

 そしてオープンデータの推進は国際公共財への貢献、という意識も求められている。」

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 このOGPアジア地域会合に出席していた一人、オープンナレッジ・ファウンデーション・オーストラリアの共同議長、フィオナ・ツイーディー氏が6月9日・10日に東京で行われる「世界ICTサミット2014」(主催:日本経済新聞社、総務省)に出席する。会議の模様はUSTREAMの「NIKKEI CHANNNEL」で視聴可能。

 また、OKFJでもツイーディー氏を迎えたトークセッションの開催を10日夜に予定している。

 
関連リンク
世界ICTサミット2014 http://www.ict-summit.jp/2014/
OKFJイベント「世界のオープンデータ最新事情」 http://okfn.jp/2014/06/04/wbi-okfau/  

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オープンデータが当たり前の社会に 川島宏一氏 http://opendata.nikkei.co.jp/article/201303043370354407/